- 「出町茶論」の目指すもの
- 健康も生きがいも向こうからはやってきません。誰かが与えてくれる訳でもありません。自らが探し求め、作らなければなりません。要支援、要介護の高齢者の皆さんも自らが意識して動いてもらうため、私どもはその支援を行います。
- 一般社団法人ジェロネットワーク京都 理念
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- 健康・生きがいづくりから、健康寿命延伸を目指します。
- なくなるものを数えないで、恵まれているものに目を向け感謝し前向きになる心の訓練をします。
- 人生の現役として社会参加し、次の世代へのバトンタッチをします。
- *ジェロネットワークと名付けた理由
- ジェロントロジー(Gerontology)は、老人を意味するギリシャ語のGerontに学を示すologyが接尾した造語です。加齢に伴う心身の変化を研究し、高齢社会に起こる個人と社会の様々な課題を解決することが目的です。(東京大学高齢社会の教科書より)このジェロントロジーに多くの方々とのネットワークを活用して、華齢社会を築き次世代へのバトンタッチを目指すために名付けました。
- *出町茶論(でまちさろん)と名付けた理由
- 要支援・要介護のご利用者だけではなく、地域や多世代に渡る交流をしてもらうために名付けました。
一般社団法人ジェロネットワーク京都「出町茶論」の目指すもの
厚生労働省「介護予防について」から
- 介護予防の定義と意義
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介護予防とは「要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと、そして要介護状態にあってもその悪化を出来る限り防ぐこと、さらには軽減を目指すこと」と定義されています。
介護保険は高齢者の自立支援を目指しており、一方で国民自らの努力についても、介護保険法第4条(国民の努力及び義務)において「国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢にともなって生ずる心身の変化を自覚し常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする」とされています。また、第115条45(地域支援事業)において、「可能な限り、地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援するために、地域支援事業を行うもとする」とされています。介護予防は、高齢者が可能な限り自立した日常生活を送り続けていけるような、地域づくりの視点が重要になります。
- 介護予防が目指すもの
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介護予防とは、単に高齢者の運動機能や栄養状態といった個々の要素の改善だけを目指すものではなく、むしろ、これらの心身機能の改善や環境調整などを通じて、個々の高齢者の生活機能(活動レベル)や参加(役割レベル)の向上をもたらし、それによって一人ひとりの生きがいや自己実現のための取り組みを支援して、生活の質(QOL)の向上を目指すものです。これにより、一人ひとりの健康寿命をできる限りのばすとともに、真に喜ぶに値する長寿社会を創成することが、介護予防の目的です。
その意味では、運動器の機能向上などの個々のサービスは、あくまでも目標達成のための手段に過ぎないのであって、それが自己目的化することがあってはなりません。そこで介護予防ケアマネジメントでは、利用者の生活機能向上に対する意欲を促し、サービス利用後の生活を分かりやすくイメージしてもらうことが重要です。すなわち、「いつまでに」「どのような生活機能ができる」という形の本人目標がまずあって、それに到達するための手段として個々のサービス要素が選択されます。
一方、介護予防の対象となる高齢者は、すでに心身の機能や生活機能の低下を経験しており、しかも「自認の機能が改善するはずはない」といった誤解やあきらめを抱いていり者、うつ状態などのために意欲が低下している者も少なくないと考えられます。そこで、介護予防に関わる専門職においては、利用者の意欲の程度とその背景を配慮したうえで積極的な働きかけを行うことが求められます。
以上が、介護予防の進むべき方向性ですが、介護保険の基本理念は「できる限り在宅で自立した日常生活を継続できるように支援すること」です。出町茶論は、文中下線部分にありますように、生活機能(活動レベル)、参加(役割レベル)をそれぞれ、利用者の生活するための運動機能の維持向上を図り、生きる目的の生きがいづくりから、社会における自分の役割と存在価値の創生を目指します。そのためには健康寿命の延伸が大切であり、そのための支援を出町茶論は行います。